カップルの年間支出:税金、保険、各種更新の予算の立て方
年に一度の請求を12か月のカレンダーにまとめ、毎月の積立額を計算し、所有者の費用と生活費をカップルでどう分担するかを決める方法を解説します。
固定資産税の通知はある季節に届きます。自動車税、保険の更新、学校関連の費用、会費、長期休暇の旅行は、また別の時期にやってきます。どれも本当は予想外ではないのに、支払期日まで予算に入っていないと、そのたびに不意打ちのように感じてしまいます。
カップルで年間の支出に備える方法を身につけると、出費のかさむ数か月を、計画的な小さな積立に変えられます。計算は簡単です。もっと大切なのは、何が家計のもので、何が所有者のものか、そしてそれぞれが無理なく出せる金額はいくらかについて、ふたりで合意することです。
このガイドでは、毎月は発生しない、予測できる費用に焦点を当てます。家賃や光熱費、サブスクなどの毎月の請求については、まずカップルの毎月の固定費ガイドを読んでみてください。
12か月の請求カレンダーを作る
過去1年分の銀行口座とカードの明細を、保険の更新通知、税金の通知書、会員の記録、学校や車に関する書類と合わせて見直しましょう。記憶だけに頼ると、いちばん大きな請求は思い出せても、小さな更新をいくつも見落としがちです。
各項目について、次のことを記録します。
- 請求の名前と分類
- 予定の支払期日
- 前回払った金額と今回の見積もり
- 名義人または法的な所有者
- 個人の費用か、共通の費用か、資産の所有に結びついた費用か
- すでに積み立てた金額
- 合意した負担のルール
カレンダーで、すべての請求を1円単位まで予測する必要はありません。どの月に請求が集中していて、それぞれの請求の前にいくら用意しておく必要があるかがわかれば十分です。カナダの金融消費者庁(Financial Consumer Agency of Canada)は、毎月は発生しない費用を「不定期な支出」や「周期的な支出」として分類し、わかっている支出は数か月に分けて備えるよう勧めています。米国の消費者金融保護局(Consumer Financial Protection Bureau)も同じように、保険や季節ごとの費用など、頻度の低い項目を見落とさないよう、十分さかのぼって支出を見直すことを勧めています。
予定された支出と緊急時の支出を分ける
年に一度の保険料や固定資産税の分納額は、金額が変わることはあっても、目的がはっきりしていて、支払う時期の見当もつきます。これらは予定された支出です。
緊急資金は、カレンダーに書き込めない出来事に備えるものです。急な修理、突然の収入の途絶え、そのほか本当に予想外の必要などです。年間支出の積立には、最初から名前と期限があります。
両方を一緒にすると、セーフティネットが実際より大きく見えてしまいます。「貯金」の30万円がすでに税金や保険に充てる予定なら、その30万円は緊急時には使えません。同じ金融機関に置いておいてもかまいませんが、ふたつの残高は分けて管理しましょう。
いつも12か月ではなく、実際に残っている期間を使う
請求がちょうど1年先なら、基本の計算で大丈夫です。
予定の年額 ÷ 12 = 毎月の積立額
10月から始めて1月の請求に備える場合は、追いつくための計算を使います。
(予定額 − すでに積み立てた額)÷ 残りの積立回数
結衣さんと蓮さんのカレンダーが、次のようになっているとします。
| 支出 | 期日 | 見積もり | 積立済み | 残りの積立回数 | 毎月の積立額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 固定資産税(分納分) | 2月 | 120,000円 | 40,000円 | 4 | 20,000円 |
| 自動車税(種別割) | 5月 | 35,000円 | 0円 | 7 | 5,000円 |
| 自動車保険 | 6月 | 96,000円 | 16,000円 | 8 | 10,000円 |
| 予定している家のメンテナンス | 9月 | 120,000円 | 32,000円 | 11 | 8,000円 |
今の毎月の積立額は43,000円です。請求を払い終えるたびに1年分のサイクルで積み立てを始め直せば、翌年の毎月の金額が一時期に集中しにくくなります。
余裕を上乗せするのは、理由があるときだけにしましょう。更新の見積もりがまだ出ていない、以前に金額が変わったことがある、見積もりが古い、などです。前提を書き留めておき、通知が届いたら実際の金額に置き換えます。
所有にかかる費用と、ふたりで使うための費用を分ける
ふたりで使っている資産だからといって、所有にかかる費用がすべて自動的に生活費になるわけではありません。同じように、片方の名義だからといって、使うための費用がすべて個人のものになるわけでもありません。
次の区別を使いましょう。
| 費用の種類 | 例 | 考えるべき問い |
|---|---|---|
| 所有 | 固定資産税、自動車税 | 誰が資産を所有し、その価値を自分のものにしているか? |
| 利用 | ガソリン代、駐車場代、光熱費 | 誰が、どのくらいの頻度で恩恵を受けているか? |
| 保護 | 火災保険、自動車保険 | 何が守られていて、誰がそれに頼っているか? |
| ふたりの選択 | ふたりとも望んだグレードアップ | ふたりとも費用とメリットに同意したか? |
蓮さんが家を所有しているなら、固定資産税は所有にかかる費用として蓮さんが負担し、光熱費はふたりで分担する、という形が考えられます。蓮さんの車がふたりのふだんの足なら、保険とメンテナンスは分担しても、自動車税までは必ずしも分担しない、という選択もあります。ほかのカップルが別の分け方を選ぶのも、十分に合理的です。
また、ふたりの取り決めによって、税金や保険、契約の法的な責任者が変わるわけではありません。家計管理アプリを法的な書類として扱うのではなく、実際の通知書や地域のルールを確認しましょう。
請求ごとに負担のルールを決める
費用を分類したら、どう備えるかを決めます。
- 50/50:収入、所有、利用がおおむね同じくらいのとき
- 収入に応じた割合:同じ金額を出すと負担感に大きな差が出るとき
- 持ち分の割合:割合が決まっている共同所有の資産のとき
- 利用に応じて:明らかに使った分に応じて発生する費用のとき
- 個人の負担:本当に個人的な支払い義務のとき
カレンダー全体を、ひとつの計算式でまかなう必要はありません。火災保険は均等に分け、年に一度の旅行は収入に応じて出し合い、資格の更新料は個人で払う、という形でもかまいません。
カップルの公平な分担の計算ツールで、均等な負担と収入に応じた負担を比べてみましょう。より全体的な取り決めをまとめるには、カップルの生活費の分け方完全ガイドが役立ちます。
積立を自動化し、見える状態にする
積立日は給料日の近くにしましょう。お金を置く場所は、別の貯蓄口座でも、銀行アプリで名前をつけた目的別の口座でも、期日に合わせて引き出しやすいほかの場所でもかまいません。大切なのは、使っていいお金に見えないようにすることです。
3か月ごとに、カレンダーをさっと見直しましょう。
- 支払期日が変わったものはないか?
- 正式な金額がわかったものはないか?
- 積み立てを飛ばした月はないか?
- ほかに年に一度の更新が見つかっていないか?
- 所有、利用、収入に変化はないか?
ある月に積み立てができなくても、こっそりやめてしまわないようにしましょう。不足分を残りの給料日で割り直し、どの変動費を調整するかをふたりで決めます。先延ばしにするほど、次に必要な金額が大きくなるだけです。
一括払いと分割払い、どちらにする?
決める前に、次の4つを比べましょう。
- それぞれの方法での総額
- 意味のある割引、手数料、利息があるか
- すでに取り分けてあるお金
- 同じ時期に期日が来るほかの請求
すでに積立で請求をまかなえて、緊急資金に手をつけずに割引を受けられるなら、一括払いは合理的です。分割払いはほかの支払いのために手元のお金を残せますが、総額が増えたり、先の月を必要以上に圧迫したりするなら、自動的によい選択とはいえません。
分割払いを選ぶなら、今後の支払いをすべてカレンダーに入れましょう。意図せずに、同じ期間について分割払いと新しい1年分の積立の両方を数えていないか確認してください。
年間の計画にも、小さな更新は必要
請求を払うたびに、見積もりを実際の金額に置き換えましょう。その履歴があれば翌年の計画がより正確になり、分担のルールが今も無理なく機能しているかもわかります。
引っ越し、車の売却、収入の大きな変化、新しい保険の契約、資産を使う人の変化があったら、取り決めを見直しましょう。カレンダーの目的は、期日直前の慌ただしい話し合いを防ぐことで、もう合わなくなった決定を固定してしまうことではありません。
すべての請求に期日、所有者、分担のルール、積み立てた残高があれば、年間の支出がひと月分の収入のほかの使い道とぶつかることはなくなります。請求はこれからも届きますが、どう払うかはもうふたりで決めてあるのです。
出典と確認
- How do I prepare a budget? — Financial Consumer Agency of Canada (参照日 )
- Assess your spending — Consumer Financial Protection Bureau (参照日 )
よくある質問
請求ごとに金額、支払期日、支払う人、分担ルールを書いたカレンダーを作りましょう。すでに積み立てた分を差し引き、不足分を残りの積立回数で割って、できれば積立を自動化します。1年を通して、見積もりと実際の請求をふたりで見直します。
固定資産税、自動車税、保険料、会費、学校関連の費用、予測できるメンテナンス、プレゼント、そのほか毎年本当にくり返し発生する季節ごとの請求です。「買うかもしれないもの」は、目的と時期がはっきりした支払い義務とは分けておきましょう。
自動的にそうする必要はありません。まず「所有にかかる費用」と「使うことにかかる費用」を分けましょう。一方が所有している資産なら、所有にかかる費用の一部はその人が負担し、ふたりで使うための費用は分担する、という考え方もあります。共同で所有しているなら、50/50、収入に応じた割合、持ち分の割合、またはほかのはっきりした取り決めを選べます。
違います。年間支出の積立は、保険料のように目的と時期がわかっているものに使うお金です。緊急資金は、本当に予定外の出来事のためのお金です。予測できる請求を緊急事態として扱うと、本当に予想外のことが起きたときの備えが減ってしまいます。
予定の請求額からすでに積み立てた金額を引き、残りを期日までに積み立てられる回数で割ります。支払いが済んだら、次の請求に向けて1年分のサイクルで積み立てを始め直します。
総額、割引、手数料、支払期日、お金の流れへの影響を比べましょう。すでにお金を取り分けてあり、割引に価値があるなら、一括払いが合理的なこともあります。分割払いは手元のお金を守れますが、避けられるコストが増えたり、先の月を圧迫したりするなら別です。